• 第三戦 豊島将之七段 VS YSS


お待たせしました、序盤中盤終盤隙のない豊島七段の対局です。

一見気が弱そうで強い将棋を指すというギャップが魅力の棋界のアイドルでもあります。


この対局は棋士の2連敗後ということでプレッシャーがあったでしょうが終始優勢のままYSSの投了となりました。


豊島七段の勝因は何と言っても「1000局いかない位」という練習量でしょう。

ちなみに第一戦目の菅井五段が200局位、二戦目の佐藤六段が40局位ということなのでその量が圧倒的なのが分かります。

YSSが長考するタイミングまで知り尽くしている豊島七段を見て開発者の山下氏が「今日は勝てないな」と覚悟したのもうなずける話です。

天才とは努力の天才のことだと知らしめた会心の勝利でした。



  • 第四戦 森下卓九段 VS ツツカナ



この対戦は棋士よりもコンピューター側が人気という変わった対局になりました。
ツツカナが人気なのは開発者である一丸氏の個性ですね。
棋士に負けず劣らず個性の強い開発者の中でも一丸氏は独特のものがあります。
物静かで控えめで全く欲のない人間性が多くの人に支持されるのでしょう。
今回の電王戦では開発者に対しても竹内氏がMVPを取ったように注目されていたのが特徴だったと思います。
尚、ニートだった一丸氏はこのツツカナの開発で就職が決まったようです。

対する森下九段は一世を風靡したとはいえ見た目も棋風も地味で最近は戦績も冴えないということで余り人気はないようです。
ただ、PVにもあるようにこの電王戦には並々ならない思いで出場しており、今後かつての勢いが戻ってくるかもしれません。

結果はツツカナの勝利でしたが、森下九段の力は十分発揮されたでしょう。多くの人が指摘していたようにツツカナの打ち筋が正に全盛期の森下九段のようで不思議な対戦でもありました。



  • 第五戦 屋敷伸之九段 VS Ponanza

この対戦もコンピューター側が最強ソフトで人気のPonanzaということで当初はPonanza応援が多かったようですが、これまでの対戦の流れから既に負け越しているとはいえ棋士側の意地を見たいということで最終的には屋敷九段に人気が流れました。

内容も最終戦らしく大熱戦でしたが徐々にPananzaがリードを広げ屋敷九段を寄せきりました。


電王戦全体に言えることですが棋士側はやはり中盤で時間を使わされてしまい持ち時間が少なくなってきた所で緩い手を打つとそこをコンピューターが見逃さずに咎めるような流れが多かったように思います。

棋士側は序盤に良い感じで打ててるだけに悔しいでしょう。

ただコンピューターも洗練されていて以前言われていた「人間のような手筋」は当然の様に打たれており付け入る隙がほとんど無くなってきたのも確かです。


これで第3回電王戦はコンピューター側の4勝1敗で幕を閉じました。

最初に書いたように内容的には勝敗よりも差がなかったように思います。

それを踏まえて次回は今後コンピューター将棋と棋士の関係はどうなっていくのか考えてみたいと思います。